日本人の大好きな食材であるエビですが、高級エビである車海老と、比較的値段の安いブラックタイガーの違いをご存知でしょうか?
今回は、車海老とブラックタイガーの違いを解説するとともに、それぞれの美味しい食べ方をご紹介します。
車海老やブラックタイガーなどのエビを、より美味しく調理して食べたいという方は、ぜひ最後まで読んでいってください。
車海老とブラックタイガーは同じ種類だった?
実は、車海老とブラックタイガーの科に属します。
どちらも「十脚目クルマエビ科」という種類に分類されます。
車海老もブラックタイガーも同じ種類であることから、見た目も似ているため、なかなか見分けるのは難しいです。
車海老とブラックタイガーの特徴
車海老とブラックタイガーは、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、車海老とブラックタイガーの特徴を見ていきます。
車海老の特徴
車海老は、「十脚目クルマエビ科」に属するエビの一種です。
旬を迎えるのは夏頃で、俳句などの夏の季語として使われるほど親しまれています。
体を曲げた状態の縞模様が車のタイヤに似ていることから、車海老と呼ばれるようになりました。
また、今でこそ養殖物が広まりましたが、天然物は貴重とされ、高値で取引されています。
きめ細かなプリプリとした食感と甘みが、とても美味しいエビです。
体長は15cmで大きいものだと25cmを超えます。
車海老は、大きさによって名称が変わることでも有名です。
- サイマキ(10cm以下/20g以下)
- マキ(15cmほど/20g〜25g)
- クルマ(20cmほど/30g〜40g)
- オオグルマ(20cm以上)
ブラックタイガーの特徴
ブラックタイガーも車海老と同様に、「十脚目クルマエビ科」に属するエビの一種です。
別名「ウシエビ」とも呼ばれています。
ブラックタイガーの旬はなく、冷凍された養殖物が一年を通して輸入され、値段も車海老と比べて安価です。
ブラックタイガーの体長は約15cmほどで、プリプリとした食感と強い甘みが日本人に好まれています。
車海老とブラックタイガーの違い
車海老とブラックタイガーは、同じ「十脚目クルマエビ科」という種類であることを先述しました。
当然ながら、同じ種類でも味や見た目が全く同じということはありません。
車海老とブラックタイガーにはいくつかの違いが存在します。
ここでは、車海老とブラックタイガーの違いを見ていきましょう。
味の違い
伊勢海老と肩を並べるほどの高級エビである車海老は、加熱すると甘みが増してプリプリの食感がたまりません。
また、加熱などの調理を加えなくとも、車海老にはしっかりとした味があるので、美味しく食べられます。
一方でブラックタイガーは、やはり甘くてプリプリの食感が楽しめるエビです。
ただし車海老とは違い、火を通して調理することが多く、生で食べることはほとんどありません。
また、輸入されるブラックタイガーのほとんどは、冷凍された養殖物であることが多く、比較的安価に手に入ります。
見た目の違い
車海老の見た目は、青褐色の薄い体に、くっきりとした縞模様があります。
体長は15cmほどが一般的です。しかし、大きい個体だと25cmを超える車海老もあります。
一方ブラックタイガーの見た目というと、灰色の体に黒っぽい縞模様が特徴的です。
体長は15cmほどで、やはり車海老とほとんど同じ大きさになります。
見分けるためには、体や縞の色を見てみましょう。
旬の違い
天然物の車海老の旬は、6月〜8月の夏場です。
養殖物は冬場にも出回り、おせちなどの正月料理やお歳暮にも使われます。
一方でブラックタイガーの旬は、ほぼ通年です。
養殖が盛んで絶えず輸入されているため、ブラックタイガーの旬は毎シーズンといえるでしょう。
値段の違い
餌代が高く、養殖が大変な車海老は、値段が高い傾向にあります。
天然物の車海老は高級で、養殖物よりもさらに高額になるでしょう。
ブラックタイガーは一年を通して輸入があり、車海老よりも安く手に入れることができます。
また大きさや重さなどによっても値段は変動し、大きければ大きいほど値段が上がっていくでしょう。
車海老とブラックタイガーの美味しい食べ方
車海老とブラックタイガーには、それぞれ美味しい食べ方があります。
どのような調理をしたら美味しく食べられるのかを見ていきましょう。
車海老の美味しい食べ方
車海老は、そのままでも十分に美味しいエビです。
味が濃くて甘みも強いため、お刺身や塩焼きなどのシンプルな調理で食べるのが美味しい食べ方とされています。
また、天ぷらやホイル焼き、塩茹でなどでも美味しく食べられるでしょう。
ブラックタイガーの美味しい食べ方
ブラックタイガーの美味しい食べ方は、天ぷらやエビフライです。
身が大きくプリプリした食感を堪能でき、エビの特徴的な食感を存分に楽しめます。
また、ガーリックシュリンプやエビチリなどの中華料理にも最適です。
クルマエビ科の美味しいエビたち
車海老やブラックタイガーの他に、同じクルマエビ科で美味しいエビたちをご紹介します。
一つは、バナメイエビです。バナメイエビは、成長するスピードが早く養殖も盛んなため、比較的安く手に入るエビです。
身はやわらかく甘いのが特徴で、アヒージョやガーリックシュリンプ、中国料理などに使うと良いでしょう。
もう一つは、白い見た目が特徴的なホワイトエビです。
ホワイトエビは天然物が多いため、比較的値段は高いですが、甘味が強く天ぷらなどの料理で美味しく食べることができます。
まとめ
今回は、車海老とブラックタイガーの違いについて解説してきました。
車海老は夏に旬を迎える高級なエビです。
大きさによって名称が異なり、縁起物として昔から愛されてきました。
味がしっかりとしていて甘みが強く、プリプリとした食感が美味しいエビです。
一方ブラックタイガーは、養殖が盛んで一年を通して輸入があるため、比較的安価で手に入ります。
エビチリやガーリックリュリンプなどの料理で使われることが多く、強い甘みが特徴のエビです。
今では車海老も養殖が盛んになっており、養殖物でも天然物に引けを取らない味になっています。
ぜひエビの種類ごとに最適な調理を行い、美味しくエビを食べてみてください。